湿度計のセンサーは市販のものと業務用で異なりますが、これは測定する方式による違いと、校正によるところが大きいといえます。市販の比較的手頃な湿度計は、センサーにコストを掛けるのが難しいので、精度や信頼性を左右する品質管理が甘くなりがちです。外的要因を受けにくいセンサーを採用することもできないので、最終的に製品として仕上がる湿度計の信頼性はそれなりとなります。精度そのものは決して誤差の範囲が大きいわけではなく、家庭やオフィスなどの一般的な環境での用途なら十分に実用に耐えます。
ただ本当に狂いがないかどうかは別ですし、扱い方によっては知らない間に精度が低下して実際とは大きく異なる数値を示していることもあるので注意が必要です。湿度計のセンサーの精度は仕様や取り扱い説明書などに記載がありますが、理論値であってメーカーでの製造時など、ベストな状態での数値と捉えるのが無難です。出荷後や流通の段階では本当に仕様通りの精度が出ているかは不明ですし、チェックしないことには分からないです。一見すると理想的なのはメーカーに送って精度を調べてもらうことですが、返送時に精度が変化する可能性があるのであまり意味はないと思われます。
簡単にセンサーの信頼性をチェックする方法としては、同じ湿度計を3~5個ほど用意して並べて、数値の差を相対的に比較するやり方が挙げられます。これならメーカーに送る必要がありませんし、何時でも精度が大きく狂ったり故障している個体がないか確認できます。
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