温度管理の重要性について

食品の温度管理を怠るとサルモネラ菌や黄色ブドウ球菌などの細菌が増殖し、食中毒を引き起こす可能性があります。他にも腸炎ビブリオ菌やカンピロバクター、腸管出血性大腸菌などが食中毒の原因となる細菌です。これらに感染した食品を食べると吐き気や下痢、腹痛や発熱などの症状に襲われます。腸管出血性大腸菌にはO157やO111などがあり、激しい腹痛や血が混ざった下痢などの症状が現れ命に関わるケースも存在します。

食品の温度管理を適切に行なっていれば危険な細菌の繁殖を抑えて食中毒を防ぐことができます。ノロウイルスやE型肝炎ウイルスなども食中毒の原因になるので注意が必要です。前者は食後1日から2日ほどで下痢や腹痛などの症状が現れます。後者はほとんど症状が出ませんが一部の人は6週間ほどで倦怠感や皮膚の黄変、発熱などを発症することがあります。

ウイルスは細菌と異なり食品中で繁殖することはありません。しかし加熱が不十分な食品に付着していて食中毒の原因になる点は同じです。細菌もウイルスも適切な温度管理を行っていれば混入や繁殖を防ぐことができます。多くの企業がHACCPという手法を導入して食品の温度管理を行っています。

HACCPはハサップと呼ばれており、原材料の仕入れから出荷までの全工程を細分化しリスク管理を行うという特徴があります。加熱や冷却など健康被害の防止に関わる重要な工程では、厳格な基準が適用され連続的かつ継続的な監視と記録が行われます。HACCPを導入して全ての工程で適切な温度管理を行えば、細菌やウイルスによる食中毒を未然に防ぐことができます。

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